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連載企画 【 APEXi製・ブーストコントローラー:AVC−R 】
 
ここまでのおさらい 〜 ターボチューニングのお話 【 第4話 】
 
アペックスのホームページへGo!
 
 最近は雨の日が多いので、セッティングがなかなか進みません。(^^ゞ
 セッティングを行うには、アクセル全開でフルブーストで走行させることになりますが、
 さすがに雨の中をフルブーストの全開走行は危険ですからね(笑)
 
 そこで、ここまでのおさらいをしてみる事にしました。
 個人的にご質問のあった部分などを中心に、ブーストコントローラーによるターボチューニングの
 ポイントをまとめてあります。 
 
 ★ 改造やセッティングは、ご自身の責任の範囲内で行って下さい。
   なお、公道では交通ルールを守り、安全運転してくださいね(^^ゞ
 
 ▼ ブーストコントロールって?
 
 
 
 【 ノーマルの場合 】
 
  上の図はインプレッサのノーマルの状態です。( メーカー・車種によって異なる場合があります )
 
  基本的にはアクチェーターにかかる気圧変化で、排気バイパスを開いたり閉じたりさせ
  タービンの回り具合を変えて、過給圧をコントロールしています。
  実際には上の図のように、中間にソレノイドバルブを設けて、このソレノイドバルブを電気的な
  信号を使ってECUが制御し、ブースト圧をコントロールします。
 
  ただし、ノーマルでは部品的なコストの問題もあり、コントロール精度は良くありませんので
  ブースト圧が安定しなかったり、オーバーシュートを起こしやすいです。
  また、安全性の問題もありますので、ブーストは適度にしかかかりません。
 
  無論、ノーマルではブースト圧の設定をユーザーが可変できるような機能はありませんが、
  その分、ECUが走りの状況に合わせて適度にコントロールしてくれます。(^^ゞ
 
 
 【 社外のブーストコントローラーを付けた場合 】
 
  ノーマルのソレノイドバルブを社外のモノと交換し、それを専用コントローラーで制御させます。
  ノーマルと比べてコントロール精度が高いので、安定したブースト圧を得やすいワケです。
  また、ブースト圧の設定を変えて、エンジンのパワーアップをすることができます。
 
  では、「 社外のブーストコントローラーなら、なんでも良いのか? 」 って事になると、
  ワシ的な回答としては、もちろん 「 NO ( ノー ) 」 です。
  
  メーカー製チューンドカーと異名を持つインプレッサは、他メーカーの通常のターボ車と比べ
  ノーマルでもブースト圧の設定は高めです。
 
  この高めのブースト圧を安全にコントロールしたり、さらに高いブースト圧で制御させるには
  それなりに良いモノを選ぶ必要があります。
  
  以下に、一般的なブーストコントローラーと、アペックスの AVC−R との違いをまとめておきました。
  記事を読む上で、ご参考にして下さい。
 
 
  ■ 一般的なブーストコントローラーの場合
   
   ノーマルでは、エンジン回転数やスロットル開度など、センサーから入る様々な情報をもとに
   ECUがコントロールしていますが、一般的なブーストコントローラーではECUから切り離して
   ブースト圧をコントロールするために、走りの状況は無視して制御する事になります。
   
   そのため、走りのシチュエーションによっては、適切なブースト圧にならなかったり、
   ブースト圧が安定せずにタレてしまうケースもあります。
 
   基本的には、「 ブースト圧をどのくらいかけるか 」 と言う設定しか出来ないモノが多いです。
 
   ブースト圧の立ち上がりスピードや、オーバーシュート調整、タレ防止調整、エンジン回転数別に
   ブースト圧の設定を変えるなどの機能が付いているモノは、ごく限られた機種のみです。
   ( 細かな調整が可能なのは、有名なモノとして、アペックスの AVC−R と、HKS の EVC-Pro 
    ぐらいでしょう )
 
 
  ■ アペックスの AVC−R の場合
   
   ECU につなげて、走りの状況を把握しながらブースト圧をコントロールします。
   
   ECU からは、車速( スピード )、スロットル開度、エンジン回転数を読み出し、
   さらに車速とエンジン回転数で、現在のシフト状態( 何速のギヤで走っているか ) を
   把握しながら、きめ細かくブースト圧の制御を行っています。
   
   このように、AVC−R の最大の特長は、クルマの状態把握をしながらブーストコントロールが
   できる点ですね。 無論、その状況に合わせて細かい調整が可能な機能は、他の一般的な
   ブーストコントローラーには無い機能です。
    
   また、自己学習機能でオーバーシュートを感知して、安全な領域でコントロール出来るよう
   自動補正をしてくれます。
 
   こまかなセッティングを手動で行わなくても、自己学習で適正値に補正して、安全に
   ブーストコントロールできる所も大きな利点と言えます。
  
 
 ▼ 記事を読みやすくするために (^^ゞポリポリ
 
 人によって、表現の仕方は様々ですよね。
 こうやって記事を書いていても、状態を的確に伝えるのは正直言って難しいです。(^^ゞポリポリ
 
 そこで、少しでも判りやすくするために、ブーストのかかり具合を表現する言葉に対して
 「 定義付け 」 をする事にしました。(^^ゞ
 
 今後の記事を読む上で、参考にして下さい。m(_ _)m
 
 
   ★ 備考 : 下の図の 「 」 は、目標ブースト圧を表しています。
  
 【 理想 】
 
 目標のブースト圧( 設定したブースト圧 ) で、ピタリと安定している。
 さらに理想を言えば、この目標まで瞬時に立ち上がると良い。(^^ゞ
 しかし、現実的には完全安定はあり得ないので、どのギヤを使っても
 理想に少しでも近づけるようにするのが、このチューニングの目的です。
 
 【 ブーストのかかり具合 】
 
 このブーストコントローラーの話の中では、キーポイントとなる部分です。
 ブースト圧は、単純に設定した目標値に上がれば良いと言うワケではなく、
 目標まで立ち上がるスピード( ターボレスポンス ) が大事です。
 また、目標値からタレずにキープさせるのも重要なファクターとなります。
 
 特に AVC−R では、目標のブースト圧設定のほかに、3つの設定で
 このかかり具合を調整できます。
 その3つの設定とは、ソレノイドデューティー値、フィードバックスピード値、
 スタートデューティー値の3つです。
 
 【 オーバーシュート 】
 
 ブーストの立ち上がりで勢い余って目標ブースト圧を超えてしまう状態。
 ただし、これは瞬間的で、その後は目標ブースト圧で安定している場合です。
 メーターの目視確認は難しいが、ピークホールド機能付きのブースト計で見ると
 ピーク値がオーバーしている場合などが、これに当てはまります。
 
 【 かかり過ぎ 】
 
 走行中にメーターを目で見て、ハッキリと目標をオーバーしている状態。
 また、目標をオーバーしたまま安定している場合も含みます。
 オーバーシュートとの違いは、超えたまま目標値まで戻らない事です。
 
 ※ 「 かかり過ぎもオーバーシュートの一種では? 」 と反論がありそうですが、
   ブーストコントローラーと言う特性上、かかり過ぎもあるワケです。
   また、AVC−R には、オーバーシュートの調整機能があるため、
   それを判りやすくする意味もあって、あえて別の定義としました。 
 
 【 ブーストのタレ 】
 
 エンジンの中回転域ではちゃんと目標ブースト圧に達していても、
 高回転域でブースト圧が落ち込んでくる現象です。
 または、フルブーストの時間が長くなると、キープ出来ずに段々と
 ブースト圧が落ち込んでくる場合も含みます。
 【 ブーストが上がらない 】
 
 アクセルを全開にして、エンジンをレプリミット( 約8,000回転 )まで
 回しても目標のブースト圧まで上がらない場合。
 ノーマルで1速〜2速などの低いギヤで走った場合などに起こる事があります。
 
 【 ハンチングする 】
 
 アクセルを全開状態でキープしても、ブースト圧が安定せずに上がったり
 下がったりしている状態を言います。
 
 
 
 ▼ ノーマルの時はどうだったか?
 
 記事を読むときの比較対象として、ノーマルのブーストコントロール状態をまとめておきました。
 
 【 低速ギヤ( 1〜2速 )の場合 】
 
 1速で平坦な道路をフル加速させると、通常で 0.9 ぐらいでした。
 これ以上ブースト圧が上がる前に、先にエンジン回転数のほうが
 レプリミット( 約8,000回転 ) に達して、リミッターがかかります。(笑)
 2速だと 1.1 〜 1.15 ぐらいでした。
 【 3速以上のギヤの場合 】
 
 1.2 〜 1.3 ぐらいにオーバーシュートし、その後は 1.1 前後で安定。
 さらにフルブーストが長く続くと、ブーストがタレてしまいます。
 
 ※ ノーマルのインプレッサでは、ほほ全ての車両でこの現象があるようです。
 
 ▼ 一般的なブーストコントローラー / 相性の悪いブーストコントローラー
 
 一般的なブーストコントローラー ( ブースト圧の設定しか出来ないタイプの物 ) を付けた場合の、
 実際に聞いた事例をまとめておきます。
 
  ※ オフ会等で、個人的に報告のあった事例です。
 
 【 ブースト圧がタレる 】
 
 ・ ノーマルほどのタレ具合ではないが、やはり踏み続けるとタレる。
 ・ 街乗りでは判りにくいが、高速ステージ、サーキット等でタレる。
 
   などの話があります。
 【 ハンチングする 】
 
 相性がよくないと、ハンチングを起こして、とても危険です。
 このケースでは、せっかく買ったブーストコントローラーを、
 仕方がないので取り外したと報告を受けてます。
 
  ※ これは最近の パワーチェック大会 の時に出たお話 (;^_^A アセアセ
 
 ▼ アペックスの AVC−R
 
 実際に AVC−R を取付けて、実走行の上で判った事をまとめておきます。(^^ゞ
 
 低速ギヤ( 1〜2速 )でも、ちゃんと目標値まで上がるようになりました。
 自己学習機能があるので、ポン付けでもOK
。初心者でも安心です。
 
 自己学習が進んでくると、または、多少のセッティングを行うと、
 オーバーシュートは非常に少なく、目標ブースト圧で安定します。
 荒いセッティングでも、かなり 「 理想 」 に近いコントロールができます。
 
 各ギヤ毎に、オーバーシュートの調整が出来ますので、特定のギヤの時だけ
 ワザとオーバーシュートさせる事も可能です。(笑)
 その逆の、立ち上がりを抑えてマイルドな特性にする事も可能です。
 
 ブースト圧の立ち上がりが速いのが、とても気に入っています。
 もちろん、この立ち上がりスピードも調整が可能です。 (^-^)v
 ブースト圧だけでなく、かかり具合( 立ち上がりスピードや、タレ防止など ) の
 調整が出来るので、中級〜上級者まで満足の行く製品だと思います。
 
 ▼ まとめ...
 
 いかがでしたでしょうか? (^^ゞポリポリ
 少しでも記事の内容把握のお役になれば幸いです。
 
 さて、記事の中にも書きましたが、ブーストコントローラーは、単純にブーストアップしたり
 その目標となるブースト圧まで上がれば良いと言うものではないと思います。

 ターボチューニングでは、立ち上がりのレスポンスを上げる事と、その立ち上がったブースト圧を
 安定させて、タレること無く維持させるのが最も重要な課題であり、実践的なチューニングであると
 言えるでしょう。
 
 一瞬一瞬のレスポンスがコンマ1秒でもアップすれば、実際の走行中はその積み重ねで
 ライバル車を数メートル後方へ追いやることができます。
 時速100Km/h で走っていれば、クルマは 1秒間で27メートルも進みますからね。
 このスピード領域でのターボラグは、決定的な差を生みだし、致命的な負けを意味します。
 ( 公道では交通ルールを守り、クルマ同士の競争はやめましょう(笑) )
 
 そして、どのギヤを使っても目標のブースト圧まで達し、それをタレさせずにキープ出来れば
 今まで出しきれていなかった本当のパワーを安定させて引き出す事が可能となります。
 もちろんこの安定したパワーは、ドライバーの精神的余裕を生みだし、クルマを走らせることを
 より一層楽しくさせることでしょう!
 
 ひとことで言ってしまえば、「 ターボの質をUPさせる! 」
 
 これがターボチューニングの極意であり真髄! 
 判りやすく図にしてみると、下記のようになります。 
 
ノーマル 単純にブーストアップ 立ち上がりスピードアップ
 
 上の3つのグラフを重ね合わせると・・・
 ↓
   

 重ねたグラフの緑色の部分は、立ち上がりスピードをアップさせた事によるメリット部分。
 紫色に塗られた部分は、単純にブーストアップした場合に得られるメリット部分です。
 
 一目瞭然ですよね!  
 圧倒的に 「 立ち上がりスピードアップ 」 のほうが得られるメリットが大きいワケです。
 
 もちろん、AVC−R は、この立ち上がりのコントロールだけでなく、ブーストアップも出来ますので、
 
  
 
 このように、多大なメリットを得る事が可能なのです。(^-^)v
 
 
  ※ あくまでも判りやすく図に表した 「 例 」 であり、実際はこのように単純ではありませんが、
    雰囲気は伝わりましたよね (^^ゞ
 
 
 
 次回へと続く。。。。 (^-^)ノ
  

 
 
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