【 ブローオフバルブの作動の仕組み 】
あらかじめ、判りやすくブローオフバルブの開閉について、簡単にご説明しますと、、、
通常、ブローオフバルブ内にはバネが入っていて、そのバネ圧でバルブが閉じられています。
また、スロットルが開いている時 ( ブーストがかかって加速中 ) は、ブローオフバルブ内にも
同様に過給圧がかかって均衡が保たれているため、原則的にブローオフバルブは開きません。
アクセルを戻すとスロットルが閉じます。 しかし、スロットルが閉じてもエンジンの吸い込みは続き、
その吸う力 ( 負圧 ) とタービンから行き場の無いブースト圧によって圧力の均衡がやぶられ、
スプリングが押し潰されてブローオフバルブが開きます。
まあ、実際はもう少し複雑なんだけど、例えばハーフスロットルで、ジワ〜っと加速してる時などは
どんどん過給圧を送り込もうとするタービン側に対し、半開のスロットルでは吸気が規制されるため
スロットルの前後で圧力差が起こってブローオフバルブが開いてしまう事もあります。
また、瞬間的な過給の場合には、ブローオフバルブ内側に圧が達する時間差もありますので
バネ圧が風量やブースト圧に負けて開いてしまう場合もあるでしょう。
そのほか、ブローオフバルブ自体の密閉性能や、バネの性質、配管の取り回し方法・長さなども
ブローオフバルブの開閉に関係したりしますね。(^^ゞ
【 ブローオフバルブの作動を止めて、音の確認を行う実験 】
さて、このブローオフバルブの作動の仕組みを応用して、ブローオフバルブが必要以上に
開いていないか、確認してみる事にしましょう。
私のように剥き出しタイプのエアクリになって、ブローオフバルブの作動音が聞ける状態であれば、
逆にブローオフバルブを作動させないようにして、音の有無を確認するのが1番判りやすい
確認方法だと思います。
ようは、ブローオフバルブの動きを止めて、もし、今まで吸気音? って感じた音が無くなれば、
それはブローオフバルブが開いていた音と言うことになるワケです。。。。 (^^ゞポリポリ
上の図のように、ブローオフバルブに繋がる配管をタービン直後から取るようにします。
これならスロットルが閉じてもブローオフバルブ内に過給圧がかかるのでバルブは開きません。
具体的には、下の写真のように配管させます。
ブローオフバルブに繋がっている配管を外してメクラ処理します。( 上の写真:左 )
タービンからソレノイドバルブに繋がる配管に三つ又分岐を付けて、ブローオフバルブに繋ぎます。
( 上の写真:右 )
これでブローオフバルブは、ほとんど開かない状態となります。
※ 配管の長さなどから圧のタイムラグも多少はあるでしょうし、ソレノイドバルブに流れて行く分も
ありますから、完璧に作動阻止とまでは行かないと思います、、、(;^_^A アセアセ
※ ブローオフバルブを作動させない状態は、タービンに負荷がかかって大変危険です。(^^ゞ
この実験をする際は、ブーストコントローラーでブースト圧を1番低くなるよう設定しましょう。
ブーストコントローラーはOFFにするのがお奨めです。( OFF = 1番低い設定です )
これは少しでもタービン負荷を和らげるためと、ブーストコントローラーの誤動作や誤学習を
避けるためです。
さあ、この ” ブローオフバルブ配管繋ぎ換え実験仕様 ” で走らせてみましょう。
アクセルをクイッと踏んで行くと、、、、 おっ!?
今まで吸気音? って感じてた 「 シュワーー 」 って音がしなくなりましたねぇ・・・・ (^^;; ヒヤアセ
…ってゆーことは、、、、(笑)
どうやら予想は的中したようで、やっぱりブローオフバルブから過給圧が逃げていたんですね。
必要以上にブローオフバルブが開いて、「 シュワーー 」 って音を出していたようです。
これは、ツインスクロール化に伴い過給容量がUPした分が余剰分として漏れだしたのか、
それとも増えた過給量に負けて純正ブローオフバルブ自体がヘタって来てしまったのか、
いずれにしても過給圧がブローオフバルブから漏れているっ事は、これでハッキリしましたね。
配管ホースを繋ぎ換えたり戻したりを繰り返して調べた結果、純正では1度開くと閉じにくいようで、
ハーフスロットルで若干ブローオフが開いた状態から、ベタ踏みしてブースト圧をかけてやっても
終始 「 シュワーー 」 って漏れっぱなしの状態でした。 (T^T)クゥー
この実験仕様のように、ほとんどブローオフバルブが開かない状態では、タービンに大きな
負荷がかかってタービン自体の寿命を縮めてしまう危険性があります。
しかし、この実験の純正ブローオフバルブのように必要以上にガバガバ開いてしまうと、
過給圧と一緒にパワーやレスポンスも逃げて行ってしまいます。
うーーん。。。。。 (^^ゞポリポリ
このままじゃあ、ツインスクロール化したタービンのパワーを活かしきれてないって事だよね。
悔しいなぁ。。。 こりゃ、市販の強化型のブローオフバルブに交換するしかないかな。。。。
だけど、よく市販されている大気解放型のブローオフバルブじゃあ、吸った空気を吐き出して
しまうため、ノーマルでも燃調が狂って不調になる事が多いから、私のGDBのようにECUの
チューニングをして燃調をビシッと出しているクルマの場合はかなりヤバそうだよね。(苦笑)
そこで、純正ブローオフバルブと同じように、吸気へリターンさせるタイプを探してみる事にしました。
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